ガッツポーズって普段から使っていますが、具体的な意味や歴史までご存知の人は少ないのではないでしょうか。
また、マナーとしてガッツポーズが禁止されているスポーツもあります。
本記事では、ガッツポーズの意味や歴史、マナーとして禁止されているスポーツについて解説していきます。
ガッツポーズとは何か?
ガッツポーズは、成功や喜びの感情を表現する際に見せる身体の動きです。
何か大きな成果を達成した瞬間や感動的な出来事があった時に、無意識に拳を握り空へ突き上げるポーズを指します。
このポーズは、サッカーや野球など、様々なスポーツで頻繁に見られる一般的な動きです。
私はボウリングが趣味なのですが、ストライクやスペアを取るたびに小さくガッツポーズをします。
その場の小さな成功を祝うための自然な動作ですね。
ガッツポーズの起源
「ガッツポーズ」という表現が広まったのは、日本の俳優で元プロボクサーのガッツ石松さんが1974年のWBC世界ライト級タイトルマッチで見せたポーズがきっかけです。
彼は試合で勝利を収めた後、リングのコーナーポストに登り、両手を高く挙げて喜びを爆発させました。
その姿が新聞で「ガッツポーズ」として報じられ、この言葉が広く一般に浸透しました。
ガッツポーズの歴史
ガッツポーズという言葉が広く認識されるようになったのは、1974年にガッツ石松さんがWBC世界ライト級チャンピオンになった時からです。
しかし、この表現が生まれたのはそれよりも前のことです。
1970年代初め、ボウリングが日本で大流行し、そのブームを受けて「ガッツボウル」という専門誌が登場しました。
1972年11月のある号では、ボウリングでストライクを決めた際に取るポーズを「ガッツポーズ」と紹介しました。
このように、ガッツポーズの語源はボウリング文化にあることが明らかです。
ですが、その言葉が全国的に広まったのは、ガッツ石松さんの印象的な勝利の瞬間が大きく影響しました。
ガッツ石松さんがチャンピオンに輝いた後、その勝利の姿が多くの人々に感動を与え、「ガッツポーズ」という表現を定着させることに繋がりました。
ガッツポーズが禁止されているスポーツ
ガッツポーズは、多くのスポーツ選手にとって自然な勝利の表現方法です。
しかし、ある特定のスポーツでは、このポーズをとることが禁じられています。
剣道においては、試合での礼儀を重んじる全日本剣道連盟が「試合審判細則第24条」に基づき、適切でない行為としてガッツポーズを禁止しています。
試合中にガッツポーズをすると、得点が認められないことがあります。
これは、対戦相手への敬意を示すための規則です。
同様に空手では、試合後のガッツポーズが競技の精神に反するため、失格の対象になることがあります。
対戦相手に敬意を表する文化が根強いためです。
卓球でも、試合中に相手の目を直接見てガッツポーズをする行為は、挑発とみなされることがあり、これがマナー違反とされるため審判から警告を受ける可能性があります。
ただし、相手を直接見ない場合は許されることが多いです。
相撲では、土俵上での行動が厳しく制限されており、ガッツポーズは一般的に行われません。
相撲の文化では、冷静かつ落ち着いた態度が求められます。
他の競技、例えば高校野球や柔道では、具体的な規則でガッツポーズが禁止されているわけではありません。
しかしながら、敵や観客に対する尊重が求められ、ガッツポーズが不適切な行為とみなされる場合があります。
まとめ
ガッツポーズはもともとボウリング雑誌から普及し始めたものですが、広く認知されるようになったのはプロボクサーのガッツ石松さんの影響が大きいです。
スポーツの世界では、競技ごとの伝統や礼節を尊重する文化の中で、ガッツポーズがどのように受け入れられるかが異なります。
剣道、空手、卓球、相撲、高校野球、柔道など、多くのスポーツでその使用が制限されています。